色彩雑学
色彩雑学|アメリカと日本のパーソナルカラーを徹底比較
似合う色を知ったら、あなたはどう活用したいですか?
昼休み、トイレに立って鏡を見る。
なんだか、さえない、自信が持てない。
もしそんな風に思うことがあるなら、それは「色」のせいかもしれません。
意識していなくても私たちは毎日、様々な色に囲まれ、影響を受けています。
色は服やメイク、髪色など、第一印象はもちろん、内面までも左右する重要な要素。
今日は、パーソナルカラーの歴史と国によって違う似合う色の受け取り方を紐解きながら、自分らしさを輝かせる色の取り入れ方をご紹介します。
似合う色を提案するカラーコンサルタントというお仕事が広く世間に広まるきっかけとなったのは、1960年、ケネディ対ニクソンのアメリカ大統領選挙から。
この年の大統領選挙はそれまでラジオで行われていた選挙討論会が初めてテレビ行われた年。
当時、ケネディは42歳、副大統領だったニクソンは56歳。
経験も豊富なニクソンが勝利するだろうと言われたこの選挙戦。
ケネディ陣営はテレビで見られることを意識した「見た目の印象」を戦略的に作り上げ、若々しく魅力的なイメージをアピールしました。
その結果、ケネディは自分の支持率を上回る現職副大統領のニクソンに勝利し、この選挙戦を機に「見た目」が勝敗を左右するという考えのもと、アメリカでパーソナルカラーが広がっていったのです。
人より魅力的に自分自身を魅せ、競争社会に勝つことが求められるアメリカ。
その背景には多様な文化や背景から自分をアピールすることを大切するという国民性があります。
アメリカにとって、「自分に似合う色」を身に纏うことは、「好印象を与え、周囲に勝つ」ことができ、人と差別化することができるツールなのです。
そんなパーソナルカラーがアメリカから日本に入ってきたのは1980年代半ば。
バブル景気という華やかで個性的な時代と重なり、パーソナルカラー診断が瞬く間に人気になりました。
画一的なスタイルから脱却し、自分らしさを追求したい、そんなバブル期にアメリカで体系化された「好印象を与え、周囲に勝つ」パーソナルカラーの考えがピッタリとはまり、自分だけの個性を出せる方法として大流行。
パーソナルカラー診断を受けることがステータスとまで言われるほどのブームに。
協調性を大事にし、周りに浮かないように、人と一緒が素晴らしいと育ってきた私たちにとって、バブル期のパーソナルカラーブームは単なる流行にとどまらず、「自分らしさ」を大切にする現代の礎を築いたのです。
日本は和を大切に人に共感することを大切にしてきた国。
バブル崩壊後、「勝つための色」としてのパーソナルカラーは日本人の国民性になじまず、時代と共に日本におけるパーソナルカラーの意味合いも変わってきました。
現在は似合う色を纏うことで外見的な魅力だけでなく、内面的な魅力を引き出し、自分らしい人生を送る助けになるのが日本におけるパーソナルカラーの役割となっています。
元々の文化が違うアメリカと日本。
アメリカで「勝つために似合う色を纏う」という考えのもと広まったパーソナルカラーは謙虚であることが美徳の私たち日本人に「自分だけの個性を出すこと」の大切さを教えてくれました。
自分に似合う色は、自分の内面にある本来の自分らしさを引き出してくれます。
同調欲求の強い私たち日本人は、似合う色を知ることで自分と人は違っていて当たり前であり、無理に周囲に合わせるのではなく、自分の気持ちを大切に自分らしく毎日を輝かせてくれます。
日本とアメリカで似合う色の捉え方に違いがあるように人それぞれ、似合う色の活用の仕方も感じ方も違いますが、色を自分らしく生活に取り入れることでより人生を豊かに、自分らしく楽しむことができるようになることに変わりはありません。
パーソナルカラーは人(personal)の色(color)。
自分らしさを引き出す色。
あなたはパーソナルカラーをどう活かしていきたいですか?
よかったら、教えてくださいね。
色が人に与える影響は意外にも大きく、
毎日、朝起きてから色を選ぶという「選択」を私たちは無意識に行なっております。
1980年代に日本へ渡ってきたパーソナルカラーを‘日本の国民性’に合わせたパーソナカラーとして
CLE協会は【外見の似合う色と性格傾向の特性】に関するパーソナルカラーを提唱しております。
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